海外のマスク事情
ノーマスクのスウェーデンでもインフルエンザは流行せず
- マスクで感染が減ったわけでは無い
- インフルエンザが減った理由は海外からの旅行者が減ったこととウイルス干渉では無いか
マスクなどの感染対策でインフルエンザが激減したという言説が日本では広がっているように思います。しかしこれは簡単に反証が可能です。
図はスウェーデンにおける、2016/2017年シーズンから、新型コロナが流行した2020/2021シーズンのインフルエンザの觀測結果をグラフにしたものです。横軸は第何週であるかを示しています。縦軸はインフルエンザの定点觀測結果を示しています。 2020年から2021年初めまで、ロックダウン無しでほぼノーマスクのスウェーデンでもインフルエンザは流行しませんでした。
マスクの有無でインフルエンザが減ったわけでは無いのです。
インフルエンザが減った理由は海外からの旅行者が減ったこととウイルス干渉では無いかと筆者は考えています。
脱マスクが進む欧米
- 2022年2月から欧米は脱マスクが進む
- 「対策は無駄」また「マスクは不健康」と考える人が多かったのでは
- 子供が大人の目を気にして外せなくなるので日本でも脱マスクが進んで欲しい
グラフは横軸が日ごとの時間推移を示し、縦軸は上のグラフが人口当りの陽性者数で下のグラフが人口当りの死者です。陽性者でも死者でも世界平均を超え出した日本ですが、現状の欧米と比べると死者に関しては大した違いはありません。
それでも日本と違い欧米は2022年の2月あたりから、もうマスク着用の推奨も義務もやめマスク姿を見ることは無くなっています。この違いはどこから生まれるのでしょうか。
論理的に考えてマスクは不要と考えた人も居たでしょうし、陰謀論に嵌ってマスク着用は支配者層の陰謀と考えた人も居たでしょう。しかし筆者の考えでは、そこは余り関係無いのでは無いかと思います。単に「対策は無駄だった」また「マスクなんかしてて健康に過ごせるわけが無い」と考える人が多かったのだと思います。
日本人も人の目を気にしてでは無く、自分の健康をまず第一に考えてマスクを外しましょう。そうでないと子どもがかわいそうです。いくら先生がマスクを外すように言っても外さないということが起きていると聞きます。これは先生始め、大人が外さないからです。多くの大人が外すようにならないと子供が外せません。子供たちの健康と未来を考えて大人が効果の無いマスクを外しましょう。
参考文献
- XIAO, Jingyi, et al. Nonpharmaceutical measures for pandemic influenza in nonhealthcare settings—personal protective and environmental measures. Emerging infectious diseases, 2020, 26.5: 967.
- https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/26/5/19-0994_article
- TRAN, Thach Quang, et al. Efficacy of face masks against respiratory infectious diseases: a systematic review and network analysis of randomized-controlled trials. Journal of Breath Research, 2021.
- HOWARD, Jeremy, et al. An evidence review of face masks against COVID-19. Proceedings of the National Academy of Sciences, 2021, 118.4.
- CHU, Derek K., et al. Physical distancing, face masks, and eye protection to prevent person-to-person transmission of SARS-CoV-2 and COVID-19: a systematic review and meta-analysis. The lancet, 2020, 395.10242: 1973-1987.
- TALIC, Stella, et al. Effectiveness of public health measures in reducing the incidence of covid-19, SARS-CoV-2 transmission, and covid-19 mortality: systematic review and meta-analysis. bmj, 2021, 375.
- ABALUCK, Jason, et al. Impact of community masking on COVID-19: A cluster-randomized trial in Bangladesh. Science, 2021, eabi9069.
- CHEN, Yiming, et al. Associations between wearing masks and respiratory viral infections: a meta-analysis and systematic review. Frontiers in public health, 2022, 1015.
- 坪倉 誠, ``室内環境におけるウイルス飛沫感染の予測とその対策,'' 2020年10月13日資料, 2020/10.
- CDC, ``Scientific Brief: SARS-CoV-2 Transmission,'' 2021/05.
- 理化学研究所, ``「富岳」を用いたCOVID-19の飛沫・エアロゾル拡散モデルシミュレーションが、2021年ゴードン・ベル賞COVID-19研究特別賞受賞,'' 2021/11/19
- ANDO, Kazuto, et al. Digital transformation of droplet/aerosol infection risk assessment realized on" Fugaku" for the fight against COVID-19. arXiv preprint arXiv:2110.09769, 2021.